府中の森市民聖苑で喪主が準備すべきこと(府中市)利用条件・手続き・費用と最終確認表

初めて喪主を務める方へ。府中市が運営する公営斎場・府中の森市民聖苑なら、通夜・告別式・火葬を同一敷地で実施できます。本記事では、利用条件、予約と申請、書類と持ち物、当日の進行、費用の目安を要点順に整理。そのまま使える最終確認表も用意し、迷いや漏れを抑えて準備を整える一助とします。

執筆者

株式会社ラストセレモニー
代表取締役
横島 恵一

府中の森市民聖苑での年間施行数100件以上。
東京都府中市を拠点に、火葬式・一日葬・家族葬・一般葬まで、ご遺族の不安を一つずつ解消する“分かりやすい説明と丁寧な進行”を大切にしています。事前相談から葬儀後の手続きまで切れ目なく支える体制で、地域に根差した運営を続けています。


目次

喪主が準備する前に
知っておきたい基本

喪主が準備する前に知っておきたい基本

最初に全体像を把握すると不安が軽くなります。府中の森市民聖苑は府中市が運営する公営施設です。故人または喪主が府中市民で、配偶者・2親等以内の関係であれば利用できます。式場・火葬場・霊安室(安置室)が同一敷地にあり、移動が少ない設計です。

項目内容
開苑時間8:30〜21:00
申請受付8:30〜17:00(休館日を除く)
式場入室開始9:45が目安
通夜の時間18:00〜20:00が基本(状況により延長可)
夜間の出入り21:00以降は機械警備で出入り不可
予約の進め方予約は葬儀社経由が一般的。空きは24時間体制で確認可能

同一敷地で完結する動線は、ご高齢の方や小さなお子さまにも配慮されたつくりです。府中市の市民葬に対応し、費用の見通しも立てやすくなります。運用は見直される場合があるため、直近の取り扱いは早めに確認してください。

  • 利用資格の早期確認(故人さま・喪主の住所と続柄)
  • 希望時間帯は午前・正午前後・午後の三案で用意
  • 入室9:45の目安を家族へ共有
  • 霊安室の面会希望の有無をひと言メモ
  • 消耗品の担当を決め、足りなければ現地で補充

予約と手続きの進め方
(仮予約〜本申請)

予約と手続きの進め方(仮予約〜本申請)

予約は多くの場合、葬儀社が窓口となり仮予約から本申請へ進めます。仮予約は空き枠の確保、本申請は使用日前日までに行う正式手続きです。式場入室の目安は9:45です。

仮予約の段階では、故人の氏名・住所、喪主の住所と続柄、希望日、式場利用の有無、霊安室の希望などを整理すると円滑です。医療機器(金属やペースメーカー)の有無が不明な場合は「確認中」で問題ありません。本申請では使用申請書と喪主の本人確認書類が必要で、市外在住の場合は続柄の確認が求められることがあります。不明点は府中の森市民聖苑へお問い合わせください。

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書類と持ち物の
最小一覧

書類と持ち物の最小一覧

持ち物は必要最小限にまとめましょう。身分証・認印・少額中心の現金・筆記具・メモ・携帯充電器をひとまとめに準備します。ろうそく・線香・抹香・着火具は消耗品で、不足時は当日施設内で購入できる場合があります。式場には写真台・香炉・燭台・リン・花瓶2個を常設。花瓶に水は入れません。飲食物と花輪の持ち込みは不可。思い出コーナーは長机1台分で設置できます。

区分主な内容備考
本申請に必要な書類使用申請書、喪主の身分証使用日前日までに窓口で手続き
喪主が当日持参認印、現金、筆記具、充電器小銭と千円札を多めに用意
供養の消耗品ろうそく、線香、抹香、着火具不足時は現地で購入可
会場で用意済み写真台、香炉、燭台、リン、花瓶2個花瓶に水は入れない運用
持ち込み不可飲食物、花輪、外部音響飲食は指定方法で手配
思い出コーナー長机1台分で展示片付けは指定時刻までに

遺族控室の鍵や金庫は喪主が受け取り、貴重品は最小限に。21:00以降は出入り不可です。通夜は18:00〜20:00が基本です。

式当日の流れと
喪主の実務

式当日の流れと喪主の実務

到着後は受付で手続きし、霊安室へご案内します。式場への入室は9:45が目安です。告別式では出棺時刻が火葬側の点火時刻に直結します。司会や宗教者、係員と時刻を共有し、最後のお別れを安全に進めてください。式場での納棺の儀は行えませんが、化粧直しは可能です。

  • 1枚の時刻表を作る(開式・お別れ・出棺・点火・収骨)
  • 役割分担を決める(受付・案内・骨壺・遺影・位牌)
  • 施設ルールを周知(飲食持込不可・花瓶の水なし・椅子は動かさない)

火葬は告別ホールと炉前ホールで短時間のお別れの後、点火となります。骨上げは近親から順に。参加人数と体調に配慮し、無理のない範囲でお進みください。

費用の目安と
支払いの流れ

費用の目安と支払いの流れ

費用は、公営の使用料と式に含まれない実費に分かれます。料金は市内・市外で区分され、例えば法要室は2時間で市民3,000円、市外6,000円です。使用料の納付は使用する日の1週間ほど前が目安。僧侶への御布施、飲食、香典返し、安置や搬送、生花などは別途となります。自治体の葬祭費補助金は5〜7万円ほどで支給されることがあり、健康保険の埋葬料とは併給できません。条件はお住まいの自治体で異なります。

項目地域の目安府中の森市民聖苑の目安
一般葬約50万〜70万円約76万円
家族葬約20万〜50万円約45万円
一日葬約17万〜40万円約35万円
火葬式約9万〜18万円約20万円

見積もりは、葬儀の費用と斎場費用(式場利用料・火葬料)を分け、数量が変わりやすい飲食や香典返しは締切と精算方法を必ず確認しましょう。詳細や空き状況は府中の森市民聖苑へお問い合わせください

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施設ルールとトラブルを
防ぐための最終確認表

施設ルールとトラブルを防ぐための最終確認表

小さな行き違いを減らすほど、当日の負担は軽くなります。前日までに家族・関係者で共有しておく内容を一枚にまとめましょう。下記は当日にそのまま使える要点です。持ち込み不可の項目や時刻の制約は特に周知してください。

  • 入室は9:45から。到着後は受付へ
  • 通夜は18:00〜20:00が基本。21:00以降は出入り不可
  • 飲食物と花輪の持ち込み不可。飲食は指定方法で手配
  • 花瓶に水は入れない。写真台や香炉などは式場に常設
  • 式場での納棺の儀は不可。化粧直しは可
  • 椅子は重ねない・外へ出さない
  • 思い出コーナーは長机1台分の幅で展示
  • 鍵と金庫の管理者を決め、引継ぎ簿で確認
  • 時刻表と役割分担(受付・案内・収骨など)を配布
  • 連絡先一覧を紙と電話の両方で携行

予約枠が取りづらい時期は、時間帯の変更や近隣施設との組み合わせで道が開けることがあります。状況に応じて最適な進め方をご提案します。ご不明点は府中の森市民聖苑へご相談ください。無理のない段取りをご一緒に整えます。

よくある質問

よくある質問

誰が府中の森を利用できますか

故人または喪主が府中市民で、故人と喪主が配偶者・2親等以内の場合に利用可能です。たとえば故人が市外在住でも、喪主が府中市民かつ2親等以内であれば対象になります。料金区分は市内・市外で異なるため、申請時の住所と続柄の確認が必要です。火葬のみの利用、式場と火葬の併用など、目的に応じて選べます。

申請は葬儀社経由が一般的で、空き状況の確認から仮予約・本申請まで一連の手続きを補助します。迅速に進めるため、戸籍や住民票の提出は原則不要ですが、市外在住の場合は続柄確認の書類が求められることがあります。詳細は事前にお問い合わせください。

当日の到着と入室の目安は?

式場への入室は9:45が目安です。通夜は通常18:00〜20:00で、21:00以降は出入りできません。開式前の動線確認や控室の鍵の受け渡し、受付準備に時間を要するため、喪主や近親者は余裕をもって到着してください。霊安室での面会を希望する場合は、事前に時間を調整するとスムーズです。

告別式の出棺時刻は火葬の点火時刻に連動します。時刻の遅延は全体の進行に影響するため、司会・宗教者・係員と時刻表を共有し、最後のお別れの時間配分を事前に擦り合わせておくことが大切です。混雑時は駐車・送迎にも余裕を見込みましょう。

持ち物で必須のものは何ですか

喪主が持参すべき基本は、身分証、認印、少額中心の現金(小銭と千円札多め)、筆記具、メモ、携帯充電器です。弔電の控えや参列者名簿、香典返しの予備もあると安心です。貴重品は最小限に抑え、控室の鍵や金庫の管理者を明確にしてください。

供養の消耗品(ろうそく・線香・抹香・着火具)は不足時に購入可能な場合があります。会場には写真台・香炉・燭台・リン・花瓶2個を常設し、花瓶に水は入れません。飲食物と花輪は持ち込み不可のため、飲食は指定方法で手配します。必要品はひとまとめにし、忘れ物を防ぎましょう。

府中の森市民聖苑
での事例

府中の森市民聖苑での事例

80代男性の家族葬

府中市内の総合病院で亡くなられた85歳の父を見送った家族葬です。穏やかで庭いじりが好きだったため、遺影や棺周りに庭の花や写真を飾りました。府中の森市民聖苑の式場と同一敷地内の火葬場を利用し、霊安室での対面後に通夜は親族のみ、翌朝9:45に告別式を行い出棺、点火までスムーズに進行しました。

喪主は長男で、受付や会葬者の案内、僧侶との打ち合わせを担当。式場入室は9:45を目安に全員が着席し、読経の後で思い出コーナーに手向け、出棺後は同敷地の炉前ホールで短いお別れ、点火、収骨まで家族で見守りました。

老人ホームで行った一日葬

90代女性の一日葬

市内の介護付き有料老人ホームで亡くなられた92歳の女性を見送った一日葬。穏やかで歌が好きだったため、式場には生前の歌声を流すコーナーを設けました。府中の森市民聖苑の一日葬プランを利用し、当日は朝に霊安室で最後の対面、9:45から短めの告別式を行ってその日のうちに火葬、親しい友人と家族で収骨まで済ませました。

喪主は長女が手配と挨拶を務め、飲食の手配は指定業者に委託して穏やかに進行。受付は省略し親族のみで静かに実施したため負担も少なく、参列者の動線も明快でした。

まとめ

まとめ

府中の森市民聖苑を利用する喪主が準備すべき内容を、利用条件、予約手続き、持ち物、式当日の流れ、費用の目安、そして当日用の最終確認表として整理しました。通夜や告別式が同一敷地で完結するため移動の負担が少なく、事前準備と役割分担の明確化が当日の混乱を減らします。使える設備や申請手順、費用を早めに確認し、連絡先一覧と時刻表を配布して円滑に進めてください。

監修者

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮

葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。21歳で起業し、2007年に同社を設立。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。公益財団法人スクールエイドジャパンほか複数の団体で理事を務め、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。


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