夏場の葬儀で遺体安置はどうする?ドライアイスの量・費用と注意点を解説

気温が高い時期にご家族を亡くされたご遺族から、「夏場は体の変化が早いと聞いたが、何をどこまで自分たちで行えばよいのか分からない」というご相談を多くいただきます。

大切なご家族が危篤になったときや、亡くなられた直後は、何から始めればよいのか分からなくなるものです。まして夏場は、「暑い部屋に安置して大丈夫だろうか」「ドライアイスはどのくらい必要なのか」と、不安を感じる方も少なくありません。

夏の安置で欠かせないのは、涼しい部屋で寝かせること、ドライアイスで冷やすこと、そして状態を毎日確認することの三つです。この記事では、夏場のご遺体安置で判断が必要になる室温管理、ドライアイスの量と費用、二酸化炭素中毒の注意点、府中の森市民聖苑を利用する場合の進め方までを順にまとめました。

執筆者

株式会社ラストセレモニー
横島 恵一

府中の森市民聖苑での年間施行数100件以上。
東京都府中市を拠点に、火葬式・一日葬・家族葬・一般葬まで、ご遺族の不安を一つずつ解消する“分かりやすい説明と丁寧な進行”を大切にしています。事前相談から葬儀後の手続きまで切れ目なく支える体制で、地域に根差した運営を続けています。

亡くなった直後、夏場に最初に決めること

病院で亡くなられた場合、長時間そのまま病室に留まることは通常できません。ご自宅か葬儀社の安置施設へ搬送し、その日のうちに保冷を始めます。葬儀の形式や参列人数が決まっていない段階でも、搬送と安置の依頼だけ先に進めることは可能です。

慌てて葬儀プランまで決める必要はありません。おおむね次の順で進みます。

  1. 医師から死亡診断書を受け取る
  2. 葬儀社へ連絡し、現在地と希望する搬送先を伝える
  3. 自宅で安置するか、葬儀社の安置施設で預かってもらうかを選ぶ
  4. 搬送後すぐにドライアイスなどの保冷処置を始めてもらう
  5. 火葬場の空き状況を確認し、葬儀日程を決める

夏場は「葬儀社がまだ決まっていないから」と連絡を後回しにしないことが大切です。数時間の室温上昇でも、お身体の変化が進むことがあります。深夜や早朝でも搬送を受けている葬儀社は多く、判断に迷うときは24時間365日つながる0120-315-594までお電話ください。

搬送を頼む前に整理しておきたい項目

次の内容がまとまっているだけで、搬送と安置の手配が早く進みます。

項目伝える内容
現在地病院・施設の名称と住所
医師からの情報死亡診断書の発行時刻など
搬送先の希望自宅安置か、預かりの安置施設か
住所の確認故人と喪主予定者の住民登録地
宗教・宗派仏式、神式、キリスト教式、無宗教など
葬儀の希望おおよその参列人数、規模の希望

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冷房とドライアイスの両方が必要

結論として、エアコンだけ、またはドライアイスだけに頼るのはおすすめできません。

夏場のご遺体安置では、部屋全体を涼しく保ちながらドライアイスで冷やすことで、ご遺体の変化を抑えやすくなります。冷房だけではお身体の内部まで十分に冷やしきれず、ドライアイスだけでは部屋の熱気を抑えきれません。

ご自宅で夏場に安置する場合は、次の点を確認しておきましょう。

確認事項対応の目安
室温冷房を連続運転し、18℃前後を目安に低く保つ
日差し直射日光を避け、カーテンや雨戸を閉める
寝具防水シートや吸水性のある敷物を用意する
ドライアイス体格や室温、日数に応じて葬儀社が量を調整する
状態の確認少なくとも毎日、残量とお身体の状態を見る
換気二酸化炭素がたまらないよう、定期的に空気を入れ替える

厚生労働省の葬祭事業者向け衛生管理指針でも、ご遺体を安置するだけの部屋は18℃を下回る室温が想定されています。ただし、住宅の広さや冷房の性能で室温の下がり方が変わるため、設定温度だけで判断せず、室温計で実際の温度を測っておくと状況を把握しやすくなります。

ドライアイスの量は1日10〜20キロが目安

ドライアイスの使用量は、初日に合計20キロほど、その後は減り具合を見ながら10キロ前後を補充する例が多く見られます。夏場は気化が早いため、1日あたり10〜20キロほど必要になる場合があり、火葬まで数日かかると合計40キロを超えることも珍しくありません。

必要な量は一律ではなく、次の条件で変わります。

  • ご遺体の体格や状態
  • 亡くなられてから処置を始めるまでの時間
  • 室温、日当たり、部屋の広さ
  • 自宅安置か、保冷設備のある施設か
  • 火葬までの日数
  • 納棺前か納棺後か

ドライアイスは見た目より早く小さくなることがあり、毎日の確認は欠かせません。暑さが厳しい日や、冷房の効きにくい部屋では、交換回数が増える場合もあります。

ドライアイスの費用は1日あたり1万円前後が目安

ドライアイスの費用は、1日あたり8,000円〜11,000円程度が目安です。夏場に数日安置する場合は、追加分が発生する可能性があります。見積書を確認するときは、次の3点を担当者にたずねてみてください。

  • 基本プランにドライアイスが何日分含まれているか
  • 追加1日あたりの量と料金
  • 安置料、面会料、搬送費が別料金になっているか

「安置費用込み」と書かれていても、保冷処置の日数まで無制限とは限りません。総額を比較したいときは、火葬予定日までの日数を伝え、追加費用の見込みを出してもらうと判断しやすくなります。

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ドライアイスの取り扱いで避けたいこと

ご遺体は内臓のあるお腹の部分から変化が進みやすいため、腹部を中心に胸や頭部にもドライアイスを配置するのが一般的です。ただしお身体の状態によって当てる場所や量は変わります。ご家族だけで位置を移動させず、担当者へ相談してください。

ドライアイスは約マイナス78.5℃と非常に低い温度です。素手で触れたり、肌へ直接当てたりすると凍傷につながります。通常は紙や布で包み、皮膚との接触を避けて処置を行います。

避けたい行動理由
素手で触る手指が凍傷になる危険がある
肌へ直接当てる皮膚の変色や凍結が起きることがある
自己判断で位置を変える必要な部分を十分に冷やせなくなる
密閉した部屋に長時間置く二酸化炭素がたまり、酸欠や中毒を招く
密閉容器へ入れる気化したガスで容器が破裂する危険がある

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棺の中をのぞき込まない|二酸化炭素中毒の危険

ドライアイスは溶ける(正確には昇華する)と、二酸化炭素の気体になります。二酸化炭素は目に見えず匂いもなく、空気より重いため、低い場所や換気の悪い室内にたまりやすい性質があります。

消費者庁は、ドライアイスを敷き詰めた棺の中に顔を入れ、意識を失って亡くなった事故が複数寄せられていることを発表しています。お別れの際に棺を開ける場合も、顔を棺の中へ入れたり、長時間のぞき込んだりしてはいけません。

家族でご遺体に付き添う間は、次の点を守ってください。

  • 安置する部屋を定期的に換気する
  • 棺の中へ顔や上半身を入れない
  • 子どもだけで棺のそばに寄らせない
  • 狭い部屋で長時間付き添い続けない
  • 頭痛、息苦しさ、めまいを感じたらすぐに部屋を出る
  • 意識障害が疑われる場合は直ちに119番へ連絡する

換気のために窓を開けると室温が上がるため、短時間で空気を入れ替え、再び冷房を効かせます。換気の頻度や方法は部屋の広さや設備によって変わるため、担当者の説明を受けたうえで決めていくとよいでしょう。

自宅安置が難しいときは霊安室を選ぶ

住宅の事情によっては、無理にご自宅へお連れしないほうがよい場合もあります。夏場は冷房を一日中稼働できる部屋が必要で、階段や玄関の幅によっては搬入自体が難しいこともあります。

次のいずれかに当てはまる場合は、葬儀社の安置施設や公営の霊安室を検討してみてください。

  • 冷房がなく、室温を十分に下げられない
  • 日当たりが強く、冷房の効きが悪い
  • 集合住宅の階段や通路が狭い
  • 小さなお子さまやペットがいて安全管理が難しい
  • 火葬まで数日以上待つ可能性がある
  • ドライアイスの交換に毎日立ち会うのが難しい

府中の森市民聖苑には、遺体保冷庫9基を備えた霊安室があります。利用要件や空き状況が日々変わるため、搬送前の確認が必要です。ご自宅にお連れしたいお気持ちを大切にしつつ、住宅の環境と安置日数を踏まえて無理のない方法を選んでいけば、ご家族の負担も抑えられます。

葬儀費用は安置日数を含めて確認する

府中市周辺の葬儀費用は、形式や参列人数、料理、返礼品の内容などで変わります。夏場は通常の費用に加え、安置料やドライアイスの追加が生じやすいため、見積書の内訳を細かく確かめておくことが大切です。

まず、府中市の一般的な相場を目安として整理します。

葬儀形式府中市の相場の目安
直葬・火葬式20万〜50万円前後
一日葬40万〜100万円前後
家族葬50万〜140万円前後
一般葬100万〜200万円前後

府中の森市民聖苑を使ったご葬儀では、こちらの料金でご葬儀を行うことが可能です。

プラン料金
火葬式プラン169,000円〜(税抜)
家族葬プラン480,000円〜(税抜)
一般葬プラン1,230,000円〜(税抜)

火葬料金は、府中市民の方に限り、大人・小人問わず無料です。府中市民の方は火葬料が発生しないため、経済的な負担を大きく軽減できます。式場や霊安室の使用料は別途必要になるため、主な使用料も参考にしてください。

施設料金
第1・第2式場(各90人用、通夜または告別式1回)各25,000円
第3式場(140人用、通夜または告別式1回)50,000円
第4式場(50人用、通夜または告別式1回)15,000円
霊安室(24時間)2,000円
霊安室(延長12時間ごと)1,000円
法要室(1回2時間、市内居住者/市外居住者)3,000円/6,000円

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府中の森市民聖苑を利用する場合の特長

府中の森市民聖苑は、府中市が運営する公営の斎場・火葬場です。式場と火葬場が同じ敷地内にあるため、告別式のあとに別の火葬場まで移動する必要がありません。暑い時期は移動そのものが体にこたえやすく、ご高齢の参列者や体調の優れないご家族にとっても過ごしやすい環境です。

アクセスは、ちゅうバス「市民聖苑前」停留所からすぐで、地下駐車場も79台分を備えています。仏式、神式、キリスト教式、無宗教など、宗教や宗派を問わずご利用いただけます。

利用できるのは、亡くなった方が死亡時に府中市の住民基本台帳へ登録されていた場合が基本です。故人が市外在住でも、配偶者または2親等以内の親族に当たる府中市民が喪主となる場合は利用できることがあります。書類の準備が必要になるため、事前に条件を確認しておきましょう。

夏場のご遺体安置とドライアイスのよくある質問

Q1. 冷房だけで自宅安置はできますか

冷房だけでは、お身体の内部まで十分に冷やしきれない場合があります。一般的には、室温を低く保ちながらドライアイスなどによる保冷処置を併用します。安置後も葬儀社に毎日状態を確認してもらうと、変化に早く気づけます。

Q2. ドライアイスは自分で買って使ってもよいですか

ホームセンターや氷店で購入できる場合はありますが、量や当てる位置を誤ると、保冷が足りなかったり皮膚が凍結したりする恐れがあります。二酸化炭素中毒の危険もあるため、ご遺体用の処置は葬儀社に任せることをおすすめします。

Q3. 夏場はドライアイスを毎日交換しますか

一般的には毎日、または1日おきに残量を確認し、必要な分を補充します。夏場は室温が高く気化も早いため、1日に複数回の確認が必要になる場合もあります。交換の間隔は担当者の判断に従ってください。

Q4. 火葬まで何日くらい自宅で安置できますか

一律の日数はなく、お身体の状態、保冷方法、室温によって異なります。火葬まで数日かかる場合は、追加のドライアイス代とあわせて、保冷設備のある安置施設へ移す選択肢も比較してみてください。

Q5. 棺を開けて故人の顔を見ることはできますか

葬儀社の案内に従えばお別れの時間は取れます。ただし棺の中に二酸化炭素がたまっている可能性があります。十分に換気し、顔を棺の中へ入れたり長時間のぞき込んだりしないでください。

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まとめ 夏場は早めの保冷と毎日の確認が要になります

夏場のご遺体安置で大切なのは、早く冷やし始めること、そして状態を毎日確認し続けることです。室温を下げる工夫、ドライアイスの量、二酸化炭素中毒への注意、必要書類の準備など、判断すべき項目が同時に発生します。ご家族だけで抱え込まず、葬儀社と一緒に決めていく体制が整っていれば、慌ただしい数日を落ち着いて進められます。

府中の森市民聖苑を利用する場合の条件、霊安室の空き、搬送方法、葬儀費用について、分からない点は一つずつご確認いただけます。危篤の段階でも、亡くなられた直後でも、0120-315-594(24時間365日)までご連絡ください。

監修者

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮

葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。21歳で起業し、2007年に同社を設立。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。公益財団法人スクールエイドジャパンほか複数の団体で理事を務め、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。

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