府中市の府中の森市民聖苑で行う葬儀の流れを解説|予約/安置/当日の進行と費用まで

府中市でのご葬儀は、何から整えるべきか分かりにくいものです。府中の森市民聖苑は通夜・告別式・火葬を同一敷地で行える公営斎場。この記事では「府中の森市民聖苑 葬儀の流れ 解説 府中市」として、逝去直後の対応、予約と安置、当日の進行、費用の考え方、葬儀後の手続きまでを時系列で整理します。決まっていなくても安心してお読みください。

執筆者

株式会社ラストセレモニー
代表取締役
横島 恵一

府中の森市民聖苑での年間施行数100件以上。
東京都府中市を拠点に、火葬式・一日葬・家族葬・一般葬まで、ご遺族の不安を一つずつ解消する“分かりやすい説明と丁寧な進行”を大切にしています。事前相談から葬儀後の手続きまで切れ目なく支える体制で、地域に根差した運営を続けています。


目次

府中の森市民聖苑の
基本と利用条件

府中の森市民聖苑の基本と利用条件

府中の森市民聖苑は、府中市が運営する公営斎場です。式場と火葬場が同じ敷地にあり、移動の負担が少ないことが安心につながります。緑に囲まれた静かな環境で、落ち着いてお別れができます。

利用は府中市民の方が中心です。可否や確認事項は、そのときの運用に従います。予約は葬儀社経由が一般的です。初めての方も、どうぞご安心ください。

本稿では、故人さま(お亡くなりになった方)、ご遺族(お亡くなりになった方のご家族)、安置(火葬の日までお身体を安静にすること)、霊安室(安置室)、喪主(葬儀の代表者)、出棺(棺を送り出すこと)、点火時刻(火葬を始める時刻)、収骨(ご遺骨を骨壺に納めること)という言葉をこの意味で用います。

式場の規模感は次のとおりです。目安としてご覧ください。

施設区分主な用途席数の目安
第1式場家族葬から中規模約90席
第2式場家族葬から中規模約90席
第3式場一般葬向け約140席
第4式場少人数でのお別れ約50席
法要室初七日などの法要収骨後に一定時間
霊安室当苑利用時のみ安置面会は所定時間

最寄り駅は京王線の東府中駅で、徒歩約15分です。駐車場もあります。敷地は段差が少なく、昇降機で各階へ移動できます。

逝去直後に
まずすること

逝去直後にまずすること

突然のお別れでは、最初の数時間がいちばん不安です。次の三つだけを優先すると、全体が落ち着きます。

  1. 連絡の順番を決める(葬儀の担当者→安置先→親族)。
  2. 安置先を決める(自宅・安置施設・聖苑の霊安室)。
  3. 医師の死亡診断書と喪主候補の確認物をそろえる。

病院では死亡診断書を受け取り、大切な品の確認をします。搬送は病院から自宅、安置施設、または聖苑の霊安室へ直行できます。聖苑へ向かうときは、到着の十分前に一報をお願いします。到着後は、受け入れ簿の記入とご案内に沿った移動となります。

面会は日中の時間帯に限られます。休館日の面会はできません。衛生のため、面会時の花や供物はお預かりできません。安置施設では保冷の処置(お身体の保冷のためのドライアイス)を行います。取り決めを先に知るだけで、心が少し軽くなります。ご不明な点は、葬儀社または府中の森市民聖苑へお問い合わせください。

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予約と安置の進め方
(仮予約と霊安室)

予約と安置の進め方(仮予約と霊安室)

聖苑は仮予約を、使用日の三か月前の一日から受け付けます。告別式の開始枠と、最終点火時刻の二つを意識すると、段取りが整います。予約は葬儀社経由で進めるのが一般的です。

項目時刻・目安補足
仮予約の開始使用日の三か月前の一日電話で仮押さえ可
告別式の開始枠10:30/14:00/14:30代表的な開始時刻
最終点火時刻枠10:00〜15:30の複数枠火葬のみの枠を含む
火葬の所要時間概ね一時間この後に収骨へ進む
面会時間(霊安室)1階10:00〜13:002階13:30〜15:30
受入時刻(霊安室)16:00または16:15到着十分前に連絡

霊安室は、聖苑の式場または火葬炉を使う方だけが利用できます。一時預かりのみのご利用はできません。面会のご希望がある場合は、午前か午後かの方向性をお知らせください。代表の方に連絡先を一本化すると、当日の合図が伝わりやすくなります。お亡くなりから火葬までの期間は、平均では三〜五日ほどです。時期や形式で変わります。冬場は日程に余裕をいただく場合もあります。

当日の流れ
(告別式から火葬まで)

当日の流れ(告別式から火葬まで)

当日の動きを知っているだけで、不安は和らぎます。係員の合図に合わせて進みますので、難しいことはありません。

  • 出発前に連絡し、到着は告別開始の十分前を目安に。
  • 役割分担を前日に決める(挨拶、受付、返却の担当)。
  • 出棺後一時間以内の原状復元と返却を意識する。
  • 収骨の合図に備え、待機場所を家族で共有。
  • 無宗教は献花や焼香の有無を事前に伝える。

当日は、安置場所から出発の際に聖苑へ連絡します。告別室で最後のお別れを行い、喪主やご遺族代表が炉前で入炉を確認します。他の方は見送りの場所からお見送りします。点火から火葬の終了までは概ね一時間です。館内放送で収骨の合図があり、収骨室でご遺骨を骨壺に納めます。

出棺後は式場と控室に戻れません。鍵と備品は、出棺から一時間以内の原状復元と点検の際に返却します。火葬のみのご利用では、最終点火の時刻に合わせて進行します。待合室の食事は24食までが上限です。一日葬や家族葬でも、進み方の基本は同じです。

使用料金と
費用の考え方

使用料金と費用の考え方

費用は、施設の使用料・運営費・実費の三つで考えると分かりやすくなります。市民葬の基準を満たすと、内容が定まりやすくなります。

形式地域の目安当苑の目安
一般葬約50万〜70万円約76万円
家族葬約20万〜50万円約45万円
一日葬約17万〜40万円約35万円
火葬式約9万〜18万円約20万円

いずれも目安です。内容や日程で増減します。追加になりやすいのは、安置の日数、会食と返礼品の人数差、車両の回数です。見積時に幅を持って確認しましょう。

  • 見積書は「施設」「運営」「実費」に分けて確認する。
  • 会食と返礼品は人数幅で見込みを置く。
  • 安置日数と車両の追加条件を先に確認する。
  • 供花とお布施は別管理にし、支払いの時期を確かめる。
  • 支払い方法と期限を事前に書面で確認する。
  • 健康保険の葬祭費や埋葬料の申請可否を確かめる。

葬祭費や埋葬料は、どちらか一方の支給です。金額は五〜七万円の幅で設けられている自治体が多いとされます。申請には、申請者の本人確認書類、葬儀を行ったことが分かる書類、口座情報が必要です。詳細は、加入している健康保険の窓口または所管の役所でご確認ください。

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葬儀後の
手続きとその先

葬儀後の手続きとその先

葬儀後は、手続きや納骨の段取りが続きます。焦らず順に進めましょう。当日の収骨後に、法要室を二時間の枠で使うことができます。初七日までを同じ場所で行うと、移動の負担を減らせます。位牌や納骨先は、早めに方向性だけ決めておくと安心です。

行政の手続きでは、健康保険証や介護保険証の返納、世帯主変更、年金の停止と遺族年金の請求などがあります。公共料金や携帯、銀行口座の名義の整理も続きます。期限がある手続きもあります。相続放棄や限定承認は三か月、準確定申告は四か月、相続税の申告は十か月が目安です。領収書や会葬礼状、香典の記録は一冊にまとめて保管しましょう。必要書類は担当葬儀社や各窓口へ相談を。当苑では法要室の手配などをご案内します。

よくある質問

よくある質問

府中の森市民聖苑は誰が利用できますか

基本的には府中市民が中心です。利用の可否や条件はその時の運用によって変わるため、詳細は聖苑または葬儀社へ事前に確認してください。

霊安室の面会時間はいつですか

霊安室の面会は1階が10:00〜13:00、2階が13:30〜15:30です。休館日の面会はできません。到着予定は事前連絡をお願いします。

火葬の所要時間と収骨は

点火から火葬の終了までは概ね一時間です。館内放送で収骨の合図があり、収骨室でご遺骨を骨壺に納めます。係員が案内します。

府中の森市民聖苑
での事例

府中の森市民聖苑での事例

70代男性の家族葬

故人は都内の総合病院で亡くなられた70代男性で、町内会活動に熱心な穏やかな方でした。ご遺族は府中の森市民聖苑の第1式場で家族葬を選び、まず霊安室で安置した後、館内の告別室で最後のお別れを行い、同一敷地内の火葬場で焼香・点火、係員の案内に沿って収骨まで済ませました。通夜は行わず家族のみで祭壇を整え、葬儀社が受付や焼香の段取りを担当しました。霊安室の面会時間に合わせて親族が訪れ、告別式後は出棺、点火、収骨まで円滑に進み、最後に法要室で短時間の会食を行いました。

90代女性の一日葬

90代女性は介護付き老人ホームで静かに息を引き取られ、家族は移動の負担を減らすため府中の森市民聖苑第4式場で一日葬を実施しました。霊安室での面会を経て、午前に式を行い、すぐに火葬場へ移動して点火、約一時間後に収骨しました。会食は控えめにし、法要室を短時間利用して初七日を行えるよう手配しました。故人は詩や園芸を好む穏やかな方で、祭壇には好みの花を中心に飾り、親族十名ほどで静かに見送りました。出棺後の原状復元や備品の返却も、葬儀社と連携して滞りなく行われました。

まとめ

まとめ

府中の森市民聖苑は式場と火葬場が同一敷地にあり、移動負担が少ない公営斎場です。逝去後は安置先の決定、葬儀社への連絡、仮予約を優先し、当日は告別式から火葬、収骨まで係員の指示に沿って進めます。費用は施設・運営・実費に分けて見積り、火葬の開始時刻や面会時間、保険の葬祭費申請などは事前に確認し、葬儀後の行政手続きも早めに整理しましょう。

監修者

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮

葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。21歳で起業し、2007年に同社を設立。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。公益財団法人スクールエイドジャパンほか複数の団体で理事を務め、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいる。


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